今年読了した最高の書籍 SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル [ ジョン・Z.ソンメズ ]

久しぶりに目頭が熱くなる良書だ。ソフトウェア開発を生業にしている人全員に勧める。


ソフトウェア開発者としての成功とはなんだろうか。それを手に入れるにはなにをすべきなのだろうか。
この本にはそれが全て書かれているっていうのはちょっと大げさだけど、そのぐらい惚れ込んでしまった。

自分のキャリアを見直し、市場価値を高める方法。新しい技術の効率的な学び方、生産性の高め方。
お金、健康を手に入れ、心を整える方法。 彼が数多くの失敗を乗り越え手にした成功の秘訣、習慣を惜しげもなく伝えようとしている。 暖かな気持ちでテンポよく読めるのは翻訳も素晴らしいからだろう。

これらの方法が唯一の手段ではないし、絶対成功すると約束するものでもないけれど、 彼と同じような失敗を、未然に防いだり、乗り越えたりするのに役に立ちそうと思えるものばかりだ。


私がこれまで読んだ書籍で最高のものを1冊上げるとすれば、 スティーブ・マコネルさんのコードコンプリートだ。 10年ほどこの業界で経験を積んできたからこそ共感できる思いもあれば、もっと早く読んでいれば苦しまずに済んだと思えるような示唆に富んだ内容ばかりだった。共感のあまり熱いものがあふれたこともあったかと思う。半年以上かけて上下巻を読了したときには、名著を見抜く目や、読書の習慣が身についたように感じた。

これを上回る良書だと言いたいところだが、ジョンさんによるともっとも優れていて最も影響を受けた本のリストとして、コードコンプリート、Clean Code、Head First デザインパターンを上げているので、コードコンプリートの偉大さは変わらないということだろう。 (^-^)


ジョンさんのいうとおり、優れたコードを書き、非常に低いレベルでコードを構造化するための包括的なガイドブックになっている。下巻最後の章、さらに情報を得るには に記載された書籍も、優れたものばかりだ。


ジョンさんいわく、Clean Codeは、コードコンプリートの知識を磨くとともに、その知識をコードベースと設計全体に活かす方法を理解するために役立つらしい。


Clean Codeはまだ読みかけだけど、アジャイルマニフェストの署名者の一人で、SOLID原則の提唱者、ボブおじさんの書籍はどれも素晴らしい。 私はデザインパターンを覚える前にSOLID原則をきちんと体得してほしいと思っている。

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そしてデザインパターン。私はデザインパターンが有効に使用されているおかげで読みやすくなっているコードをまだ見かけたことがないから、デザインパターンがあまり好きではない。パターンを使う必要がない場面にまでパターンを無理やり使用して、可読性、メンテナンス性を落としているコードが多すぎると感じている。


必要に応じてパターンに近づく、パターンから離れることも考えてほしいと思うのだが、私自身もなかなかできていないように思う。